こんにちは。
演技力向上プロデューサーの並木です。
公演とか撮影とか、
発表会などで演技をした際に、
集中とかその場の雰囲気とか
偶然などが重なって、
ものすごく大ウケしたり、
評価されたり、
褒められたりする演技が
できることってあると思います。
そうすると
演技の楽しさや
充実感って
ものすごい感じると思うんですよね。
でも実は・・・
ここに演技の深い落とし穴が
あるのはご存じですか?
●紋切型の演技はここからはじまる
うまくいった演技とか
演技を褒められた時は
ものすごく嬉しいわけです。
「人は苦痛を避けて
快楽を求める生き物」ですから
またその快感を味わおうとします。
そうすると、
演技の質が変わってしまいます。
褒められた演技をした時というのは、
役のフォーカスコントロールがよかったり、
役としての思考がめぐっていたり、
オファーとアクセプトがよかったりと
「演技の基礎」がちゃんと機能していた時です。
でも、人はなるべく楽をしたいので、
その時の「形」を再現しようとしてしまうんです!
ウケた時はこんな動きだったな。
演技を褒められた時はこんな表情をしてた。
あの時はこんなリアクションをとってた。
みたいな感じで
「役を生きる」はそっちのけで
褒められた「形」を
再現しようとしてしまうのです。
そうすると、
「あれ~?
あの時はあんなにウケたのに
最近ウケないなー」
「あれ?
褒められた時のような
演技の充実感が感じられないな」
みたいなことになって
どんどんモヤモヤしてくるのです。
これがいわゆる
「紋切型の演技」の
はじまりはじまり~。
形だけの中身の無い演技
に陥ります。
形だけのハリボテ演技では
どんなに頑張っても
観客の心は動かせません。
● ベテラン俳優でさえも陥る演技のワナ
実はこの負のループは
初心者や初級者だけ
ではありません。
職業俳優や
長年やっているベテラン俳優
さえも、この危険性を抱えています。
「俳優の一生は紋切型の演技との闘い」
といわれています。
紋切型の演技はダメだと
わかっていても、
楽な方に流れようとして
紋切型の演技に陥って
しまいやすいのです。
だからこそ、
ハリウッドやニューヨークで活躍する
トップ俳優たちも常に
「アクティング・トレーナー」をつけて
演技の再認識を忘れません。
現場で活躍しながら、
常に紋切型の演技に注意して
演技を磨くことが大事です。
今日はここまで。
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