「ドラマの〇〇さんのセリフの言い方で」
「アニメの〇〇役の声優さんの感じで」
「映画〇〇の××が困っている時の表情で」
こんな風な
インスタントなコピペ演技では
絶対に深い演技はできません。
ツギハギだらけの演技になります。
目次
まちがい演技指導の原点
そういえば思い出しました。
私がまだ演技を本格的に学ぶ前に
大学の劇団に入っていたのですが、
よくこんな演出が飛んでいました。
「〇〇のドラマの〇〇役の人の感じでセリフを言ってみて」
いわゆる
「コピペ演技」ですね。
当時は
「それが演技なのかあ」と
思っていましたが全然違いましたね。
なんとなく形にはなるけど、
中身が無いハリボテのような演技です。
中身が伴っていないのに
形だけ一生懸命真似をしても
深い演技にはなっていきません。
当時はこんなことさえも
わかりませんでした。
演出家には形にしたい絵があります。
だからそのような提案を
したのだと思います。
でも、俳優はそこに
リアリティを持たせなければなりません。
演出家の描く「絵」に近づくには?
どうやったら
その形にリアリティをもって
近づくことができるのか?
それを考えてアプローチ
することが役者の仕事でもあるのです。
役者の仕事は個人プレーではなく、
監督や演出が描きたい絵を
リアリティをもって
みんなで具現化することです。
演出家を中心に
出演者、スタッフさんが
一丸となって一つの作品を
作り上げていく。
そこに魂をこめるのは
他でもない「役者」なのです。
その「役者」が
形だけの「コピペ演技」を
繰り返していたら、
その作品のクオリティは
どうなるでしょうか?
なんとなく形は保っているものの、
何も印象に残らない浅いだけの
作品になります。
観客の意識からは
素通りされます。
「コピペ演技」で
トップになった人を
見たことがありません。
コピペ演技は即席なので
いくらでも変わりがいます。
あなたの個性がにじみ出る演技で
かつ、演出に沿っていて、
さらにリアリティのある演技。
これができるようになったら
オファーがかかりまくりの
役者になれることでしょう。
コピペ演技に陥らないように
気を付けましょうね。
まずは「演技の基礎」を
しっかりと訓練をして、
「役へのアプローチ」を
ちゃんと学ぶことです。